人生に彩を添える旅:シリア編

中東で私が最も居心地が良かった国がシリアです。

今となっては、訪問先とはなりえない国ですが、私は10年程前に訪問したため、非常に平和でした。

ハンムラビ法典の名残もあり、犯罪は重罰に処されるとのことで、治安は良い印象で、夜中に一人で歩いていても、危ない雰囲気がありません。

女性の一人旅でも不快な思いをすることはあっても、危ない目にはあわないと聞きました。

テロリズムという極一部の暴力行為がニュースでは圧倒的に多く流されるため、イスラム系国家は危ないという印象をお持ちの方が多いと思いますが、それは必ずしも正しい認識ではありません。

そんなシリアの首都ダマスカスは、旧シリア帝国の帝都だけあり、趣深い中世の迷路のような洗練された都市でした。

歴史を誇るモスクは威厳を備えている一方、家族連れが暑さを逃れ、休息していました。

子供たちの遊び場でもあります。危険という印象が先行しているため、観光客は少なく、特に東洋人はあまりいないということもあり、いろいろな人に興味を持たれ話しかけられました。

私が初めて見る東洋人なのか幼稚園児程の女の子にも気に入られ、しばらくモスク内を一緒に見て歩きました。他にも子供たちが何人も付いてきて案内をしてくれ、非常に面白かったです。大人たちも旅人に温かく、人情に触れる旅になります。

そんな平和だった国が、5年超に及ぶ紛争で人口の20%超が国外逃亡し、残された人々も非常に難しい生死の境で生活していることを考えると胸が苦しくなります。

平和な日本では想像しにくいですが、旅をするとスクリーン越しで見る画像を現実の物として捉えられるようになります。

過酷な旅で祖国を脱し、遠い異国の地で難民として人生を切り拓こうとする人々の絵が鮮明に浮かびます。

本年4月の猛毒化学兵器の使用や、米国の爆撃等を考えると、情勢は厳しくなる一方です。戦時中にシリアに訪問した友人から、写真・動画を見せてもらいましたが、不謹慎ながら映画の一場面の様にしか見えませんでした。

私が知っているダマスカスはもうそこにはありません。

これからは石油に代わる代替エネルギーの開発が進み、自動運転技術も進むため、石油への需要が盛り上がることは考えにくいと見ています。

そういった背景もあるのでしょうが、100ドル超から20ドル台半ばまで急落した原油価格も50ドル程度でウロウロしています。

原油の重要性が低下し、その見通しが続くことから、中東の経済的な重要性は低空飛行が続くでしょう。

その中で、中東の安定化を推進する動機付けも弱まりますから、中東の混迷は長引かざるを得ないということになるかもしれません。

中東訪問に興味がある方は、政治情勢を継続的に注視し、安全な時に訪問することが鉄則です。

世界三大宗教の一つイスラム強を育んだ地には、独特の偉大な文化圏が広がっています。

コーヒー、大学、代数等の世紀の発明をした中東の世界観は東洋人にはとても新鮮です。

中世が保存された街並みにはアラビアン・ナイトの世界が眼下に広がります。人々はとても気さくで好奇心旺盛で親切です。歴史と人情に触れる旅になるでしょう。

是非、訪問を検討してみて下さい。

投稿者プロフィール

葉山 拓哉
葉山 拓哉国際金融コンサルタント、投資家
世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。

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ABOUTこの記事をかいた人

世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。