人生に彩を添える旅:イラン編

世界銀行グループ勤務時代の数年前のことですが、まだイランが経済制裁を国際社会から受けている頃、イランを訪問しました。

そのため、世界銀行グループの職員にとってもイラン訪問というのは珍しいことで、強い関心を持たれ、同僚から多くの質問を受けたのを覚えています。

イランは古代ペルシャ帝国の末裔ですので、帝国の威厳を残す素晴らしい遺産の数々が存在します。大英帝国と並んで世界有数の巨大な宝石等の世界的な財宝を有していますし、世界の半分と言われたイスファハーンや、ペルセポリス等の世界有数の遺跡群があり、大変興味深いところです。

しかし、政治的な孤立や経済制裁の影響からか危険という印象を持っている方が多く、当時は旅行者がほとんど見当たりませんでした。

主要観光地を巡る一週間強の旅程にも関わらず、外国人らしき旅行者を30人目撃していません。しかも、その半数は空港でアライバルヴィザの取得を待っていた旅行者です。当時はそんな大秘境で、旅行者も珍しいということで、多くの方に親切にしていただけました。

犯罪には厳罰が下される国ですし、治安も基本的に良い印象でした。また、旅行者がいないため、昔の貴族の館のホテルにも100ドル程度で泊まれ、大変お得感がありました。

イランでは世界史好きにはたまらない経験ができます。

迷路のように広がるスーク、静謐な雰囲気を漂わせる巨大なモスク、昔の隊商が今でもやってきそうなキャラバンは中世を彷徨っているような感覚にさせてくれます。

やはり、ハイライトはペルセポリスで古代の遺跡群は人類の長い歴史を垣間見せてくれます。そして、巨大なイスファハーンの広場はここが世界の中心であったことを旅行者に即座に感覚的に理解させます。

そんなこの世の春を謳歌していた帝国が、今では経済制裁の影響で現金決済しかできず、ATMも使えないとは諸行無常の世界です。

イランでは貴重な経験ができ、大変満足していますが、一つだけヒヤリとする経験をしました。

夕方の公園を一人で歩いていると向こうから高校生・大学生程度の男子10名がこちらに向かって歩いてきました。その距離15-20mくらいになった時、全員がこちらを見て、にやにやとしています。周りにひと気はなく、とても面倒な感じです。

走って逃げるのが良いのか、どうすべきか考えました。ただ、10名から逃げるのは容易ではありません。うまく切り抜けるしかないと考えました。そして、al‐salām ‘alaykumとイスラム教の聖典コーランに定められた教徒同士の挨拶の言葉を唱え、深々とお辞儀をしました。

すると、彼らは大笑いをして、去っていきました。

異教徒に非常に丁寧な挨拶をにわかにされ、刺激が足りない学生達には面白かったのだと思います。現地の文化、基本的な言葉の理解は身を大きく助けますが、それを痛感した出来事でした。旅では考えられないことも起こりますが、それ以上の面白い経験があります。

そのため、私は全世界訪問に向けて計画を練っています。

投稿者プロフィール

葉山 拓哉
葉山 拓哉国際金融コンサルタント、投資家
世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。

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世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。