株主優待のすすめ①~外食を無料で楽しむ~

From:葉山拓哉

皆さんは株主優待という制度をご存知でしょうか。

株主に自社の製品やクオカード等を優待品として贈呈する制度です。これは、投資資金の少額な個人投資家にとって、有利な制度です。

株主優待は個人投資家を優遇する制度

優待が付与される最低投資単位は通常100株であり(東京証券取引所の指導で10万円から50万円程度)、それ以上保有していても優待品が変わらないか、優待品の増加額が比例的ではありません。(500株保有していても、100株に付与される優待品の5倍ではなく、2倍しかもらえない等)

これは明らかに個人投資家を優遇するための制度です。

個人投資家はプロの機関投資家と投資行動が異なりますし、投資先の会社に厳しい要求もしません。また、魅力的な優待品があれば、個人投資家は売却をしませんので、株価の大きな下支えになります。

この株主優待ですが、個人投資家への人気が非常に高まり、株価が割高になってしまう銘柄も多くあります。しかし、上場株式は3,000銘柄以上あるため、必ず割安な株式を見つけることができます。ここでは、優待利回りも高いながら、割安な水準で取得できうる銘柄をご紹介したいと思います。なお、以下の社名の前の4桁の数字は証券コードです。

3387 クリエイト・レストラン・ホールディングス

レストランやカフェを展開する外食業です。

100株の保有で、2月と8月末の期末保有株主に対して、3,000円の優待券が交付されます。

これ以外に100株で1,300円から1,400円の配当が支払われる予定です。仮に1株900円の90,000円で取得したとすると、7,300円/90,000円の8%の利回りです。900円をやや切る程度の価格まで調整することがありますので、そのあたりの株価まで待って取得した方が良いでしょう。

3198 SFPダイニング

上記のクリエイト・レストランの傘下企業で「磯丸水産」、「鳥良」が主力です。

100株の保有で、2月と8月末の期末保有株主に対して、4,000円の優待券が交付されます。

これ以外に100株で2,600円から2,800円の配当が支払われる予定です。仮に1株1,400円の140,000円で取得したとすると、10,800円/140,000円の8%近い利回りです。1,400円を切る程度の価格まで調整することがありますので、そのあたりの株価まで待って取得した方が良いでしょう。

7412 アトム

居酒屋、ステーキ、回転ずし中心の外食チェーンです。

100株の保有で、3月と9月末の期末保有株主に対して、2,000円分の優待ポイントが交付されます。

これ以外に100株で200円の配当が支払われる予定です。仮に1株700円の70,000円で取得したとすると、4,200円/7,000円の6%の利回りです。650円から700円程度の価格まで調整することがありますので、そのあたりの株価まで待って取得した方が良いでしょう。

他にも有名銘柄では、マクドナルド、吉野家、松屋、すかいらーく等数多くあります。

しかしながら、優待人気が非常に強く、株価が高水準で推移していると思われますので、まずは上記3銘柄程度で始めてはいかがでしょうか。

株式投資を始めて理解が深まれば、どんな銘柄が有利なのかもわかってくると思います。

株主優待は、必ず優待券をご自身で有意義に使える銘柄を選びましょう。

金券ショップで転売すると優待額の50%から70%程度の買取価格となり、利回りが低下してしまいます。利用可能な店舗が各社のHP等に記載されていますので、確認すると良いでしょう。

この優待制度ですが、必ずしも安定的に継続されるわけではありません。最悪の場合、廃止になることも考えられます。そうすると、優待人気で株価が形成されていた場合、株価が大きく調整することとなるでしょう。

外食系では7918 ヴィア・ホールディングスが優待内容を改悪し、株価が大きく調整しました。2017年5月12日に優待券を金額こそ倍になったものの、1000円ごとの利用で500円の割引券と変更したため、終値ベースで1,116円が985円と10%超の調整がたった1日でなされました。

会社側も、優待人気で株価が形成されている事実は株主構成で分かっています。

株主優待は会社側にとっては経済的な負担になる

一方で、株主優待は会社側にとっては経済的な負担になります。

財務諸表に優待引当金として費用も見積もられており、優待に必要な費用が大きくなりすぎると当然維持が難しくなります。株主数が多すぎる銘柄は注意をした方が良いでしょう。また、過去株主優待の内容を変更している銘柄は危ういかもしれません。

また、株価が上昇してきて、大きな含み益が出たら、売却して利益確定をすることを心がけましょう。

例えば、10年分の優待券、配当が確保できるほど価格が上昇していたら迷わず売却すべきではないでしょうか。優待券がもらえなくなることは痛手ですが、現金をもらえれば、また株価が調整した時に有利な価格で取得すればよいのです。

最近では3196 ホットランドが利益確定をすべき銘柄の例としてあがるでしょう。

築地銀だこ等を運営している外食チェーンです。つい1年前までは株価が900円を切っていたのですが、2017年5月には1,500円台半ばを付けています。

年間3,000円の優待券と50円の配当が出る予定です。1年程前に1株900円で取得していたとすると、3,050円/90,000円の3%強の利回りで悪くないですが、3,050円/155,000円では2%程度の利回りですし、売却益は優待券20年分ということになります。たこ焼きは美味しいですが、利益を確定すべき水準と言えると思います。

まとめ

株主優待狙いといえど、やはりあくまで株式投資です。

株価にこだわりを持って投資を行い、利益確定をするということを忘れないようにしましょう。そして、株主優待で投資に慣れてくれば、通常の株式投資も始める準備もでき、お金を増やす仕組みが整います。

投稿者プロフィール

葉山 拓哉
葉山 拓哉国際金融コンサルタント、投資家
世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。

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ABOUTこの記事をかいた人

世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。