大富豪の投資術 マイケル・マスターソン著

皆さんの経済的自由獲得の速度と可能性を高める「大富豪の投資術」という本をご紹介したいと思います。

著者は米国人の実業家であり、会社員、起業、投資と多くの人が辿る道を通り、努力の末に経済的に成功した人物であり、話が具体的で、説得力があります。

経済的な豊かさを手に入れる手法をコツコツと学んで、実践していこうという意欲のある方には体系的な良著です。私が実行して成果を出した手法も複数紹介されています。例えば、経済的な自由を得ることを最優先の目標にすることや、支出と貯蓄を管理し、投資を成長させていくことです。この2つだけでも大変強力な考え方です。

本サイトでも複数回紹介していますが、目標設定は重要です。目標が明確であれば、異なる選択肢がある時に、目標に即した最善の選択が容易になります。そして、経済的な自由を手に入れたいのであれば、経済的な自由を獲得するための選択を続けていく必要があります。どの程度の経済的な自由を実現したいかで、取るべき戦略・リスクも異なって来ますので、具体的な数字を含めて目標を設定すると最短距離で確率を高めながら、経済的な成功を収めやすいと思います。一例ですが、付き合いのための外食等を激減させることができます。あなたが豊かになることに本気なら、大事な投資の原資である資金と時間の両方を減らす活動は最低限に押さえたくなるからです。明確な目標があれば、そこに意志が生まれ、実現の確度はぐっと高まります。周囲からの安易な誘惑に流されることはありません。

経済的な自由を手にするにはお金の管理が必須です。収入が高くても支出が大きければ、経済的自由は手に入りません。金融危機で収入は大きく下がったとはいえ、投資銀行や経営コンサルティングファームには年収数千万円超の社員が多く存在します。しかし、多数は経済的なゆとりはあまりありません。高年収に応じて、生活水準が高すぎるからです。港区の家賃が50万円超の住居に住み、こどもをインターナショナルスクール(一人当たり年間200-300万円程度)に行かせ、年に1-2回のハワイ等への海外旅行に出かけていては、年収3,000万円程度では高税負担もあり、貯蓄はあまりできません。そして、激務で多忙ということもあり、未来への投資をする時間的余裕もないのです。そのため、若くして退職という選択肢はあり得ません。生活の大幅なダウンサイジングか、ずっと激務を続けるか、を選択する必要があります。

一方、高収入でしかも、堅実な暮らしぶりで支出の管理できている少数の人は、貯蓄と投資の流れができているので、30代半ばくらいには相当のゆとりが形成されています。この場合、多くの人は30-40代で完全に退職しても暇を持て余しますので、ワークライフバランスの高い業務につき、ゆとりある人生を送る選択肢が出てきます。資産所得と合わせると、高給であった前職の半分以下の給与でも十分に余裕があります。ただ、こういった方は非常に少数です。強い意志(目標)がないと、お金はあれば使ってしまうものなのです。そのため、まずは目標を持つこと、そしてそれを最優先することが肝心なのです。

本書では、会社員で大きく収入を増やす方法や、あまりリスクを取らない現実的な起業(副業)も紹介しています。起業といってもあまり大規模なものではなく、あくまであなたの経済的な成功を助ける規模のものです。

会社員で大きく収入を増やす方法は、大企業では難しいと思いますが、中小企業では可能です。経営陣、株主と直接交渉が可能な職場であれば、まず実績を示し、本書が紹介しているような提案をしてみるべきです。これで、会社員ながらちょっとした起業並みのアップサイドを取れるのではないでしょうか。私の知る限り、会社員から独立して、余裕のある暮らしを始める人はこのコースが最も一般的です。起業で大きく稼ぐよりはるかに簡単ですし、日頃の延長から成功パターンが見える手法だと思いますので、お勧めです。

投資術の著書名の通り、各種の投資も紹介されています。不動産や美術品投資等の著者の見解も紹介されていますが、アメリカの例のため、やや日本では真似しにくいと思います。インフレがあり、人口が増加しているアメリカでは、不動産や美術品の価格も上昇しやすいと考えられますが、デフレで、人口減少が問題になっている日本では、不動産や美術品への投資は格段にリスクが高いでしょう。

日本の不動産投資のメリットは低利で融資が受けられるということです。しかしながら、今はプロでも買いを控える程、物件価格が上昇してしまっています。確かに、不動産は株式等と異なり、同じ商品がないため、間違った価格(市場価格よりずっと安い等)が市場に存在する可能性があるため、いつでも好機はありえます。しかし、投資経験の浅い方が有利な投資機会を探せるほど、今は甘い市場ではないでしょう。価格の調整を待つか、気長な姿勢で厳選投資を志向するのが無難な投資戦略だと考えます。それまでに、よく勉強・調査を続け、好機を逃さないように狙いをつけておきましょう。投資は準備をしていないとできません。好機は短期間しか訪れないのです。

株式についても王道の配当株、成長株投資戦略が紹介されています。また、株式を有利な価格で取得するための低い指値とプットオプションを売る戦略が語られています。着実に稼ぐにはお勧めです。ただし、あくまで7-8%のリターンを狙う手法ですので、種銭が大きくならないと効果を感じにくいかもしれません。100万円では10万円にもなりません。ただし、1000万円単位になると70-80万円の倍数で利益が見込めるようになりますので、威力を感じることができるでしょう。

そして、最後にはある程度資産が蓄積された際の資産の保全や資産分散の考え方も紹介されています。一般的な内容ですが、理解が不十分と思う人はよく読んでおいた方が良いと思います。私も同様の考え方で自分の資産は非常に分散させています。資産の変動は小さくなり、市場に人生を揺さぶられる確率は格段に下がります。但し、分散をすると資産が大きく増えません。資産を増やすには集中投資しかありません。集中投資で資産を増やし、ある程度の規模(一般的には5,000万円から1億円程度)になったら、守りも考えた分散を本格的に取り入れるのが現実的な戦略でしょう。最初から分散していては、豊かになるのに時間がかかり過ぎます。

会社員から足を洗い、完全な経済的な独立を送りたい人には退職後の生活の章が大きく参考になるでしょう。もしくは、収入はほどほどでも、ワークライフバランスが高く、やりがいのある職業に就きたいという人にも役に立つ内容です。無駄な費用を削減し、生活をダウンサイジングすることが提唱されています。これは、非常にお勧めの考え方です。見栄以外の理由があまりない出費は全て見直すべきです。これで、多くの無駄な支出が削減されるのではないでしょうか。無駄な支出がなくなれば、残るお金は格段に増えますし、そもそも無理をして無駄に稼ぐ理由もなくなります。本来的には起業をして収入を拡大するという志が尊く、社会の発展には重要なのですが、不確実性も高いです。一方で、支出の削減は確実なので、非常に手っ取り早く効果を上げることができます。無駄な支出が経れば、あなたが必要とする収入も下がり、経済的な自由への道がより確固たるものとなります。資産所得が増えてきたら、それに応じて余剰資金を使うようにすれば良いのです。余剰資金のない最初からお金を使っていては、いつまでも自由は訪れません。

確実に経済的な自由に向かって進みたい方にはお勧めの一冊です。

書籍の詳しい紹介はこちらをご覧ください。

投稿者プロフィール

葉山 拓哉
葉山 拓哉国際金融コンサルタント、投資家
世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。

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世界銀行グループの元職員。140ヶ国を歴訪したお金のプロが教える「お金」と「会社」から自由になる方法



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ABOUTこの記事をかいた人

世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。