From 葉山拓哉
世界の富豪リスト
皆さんは世界の富豪リストを見たことがありますか。毎年Forbesが公表しているものが最も一般的です。https://www.forbes.com/billionaires/list/
Forbes 富裕層ランキング トップ10 2017
(出所)Forbes
このリストですが、1987年に始まったもので、まさに日本の絶頂期に始まっています。そのため、当初は西武グループ総帥や、森ビル社長等、日本の不動産王達が上位を独占していました。しかし、バブル崩壊で日本勢のランキングは急降下し、ビルゲイツ氏に首位を渡しています。まさに世界経済を映す鏡と言えるでしょう。
このリストからも我国の凋落が悲しいことに浮かび上がって来ます。日本人の名前を探そうにも100以内には孫氏、柳井氏の名前があるだけです。1980年代に超大国の米国を脅かした日本経済は完全に過去のものとなってしまっています。歴史にあまり関心のない若い人に至っては、日本の絶頂期の繁栄はにわかには信じがたい事実でしょう。
富豪リストの上位陣はほぼ全員が起業家
トップ100を見て頂くと、ほとんどが起業家です。金融関係者(ウォールストリートの重鎮)が多い印象もあるかもしれませんが、トップ10でいうと仮にバフェット氏とブルームバーグ氏をカウントしても2人です。その後は29位のソロス氏まで出てきません。しかも、3人とも金融関連ですが起業家です。やはり、起業でないと圧倒的な富は形成できないのです。「着実にお金持ちになれる方法」の記事でご紹介しましたが、将来の年間収益の何倍という形で資産を評価されるのが起業家です。将来の期待収益を評価に織り込めるために、圧倒的な速度で資産が形成されるのです。
皆さんが、金融関係者が豊かだと思う理由は知名度(メディアへの露出度)とその平均的な年収の高さだと思います。ウォールストリートには十億単位の年収の方が巨大金融機関の経営者、スタープレイヤーを中心にいますので、存在感はあります。但し、金融危機以後、その生息率は激減しました。また、これらはあくまで年収ベースの話に過ぎません。これが雇われている方の限界です。
金融関連でも自分でファンドを運営している場合、ウォールストリートの重鎮の比ではありません。同じくForbesによると、2016年に最も稼いだ2人はJames SimonsとMichael Plattでそれぞれ、15億ドル(1,600億円相当)と桁が全く違います。これが起業家と会社員の違いです。
真のお金持ちに年収はあまり関係ない
富豪になると、確定申告以外の目的でそもそも年収を気にする必要はありません。関心は、保有資産(事業)の増減です。例えば、ランキング3位のベゾス氏は、アマゾンの株価次第で大きく順位が入れ替わります。遠くない将来に世界の頂点に立つでしょう。巨額の資産価値に比べたら、彼の年収など取るに足りません。つまり、年収ベースの話をしている時点で、富の蓄積はまだまだといった状態なのです。
ヘッジファンドの運営者がお金持ちになる背景で、皆さんが理解しておくべきは、彼らが他人のお金を使ってお金持ちになるということです。昨今の運用不振で維持が厳しくなって来ていますが、ヘッジファンドは2/20という報酬体系を取っています。これは預かり資産の2%の報酬と、運用益の20%を報酬とするということです。この報酬体系で1,000億円預かるとまず毎年20億円の報酬が発生します。さらに、運用益が50%だったとすると運用益500億円の20%である100億円が報酬となるということです。(ここではハードルレートは考慮していません。)まさに富が富を呼ぶ状態です。
これに対して、ウォールストリートの重鎮は(年収は皆さんの100倍以上かもしれませんが)一般に皆さんと同じ会社員です。そのため、我々が想像できる程度の稼ぎしかないのです。
これが、富が圧倒的に生み出される仕組みです。さあ、仕組みが分かったところで我々はどうすべきでしょうか。残念ながらそのまま真似はできなさそうです。しかし、そのエッセンスを我々が汲み取ることは可能でしょう。
我々はどうすべきなのか?
それが、本サイトで何度も紹介している投資と複業です。お金持ちと同じルールを使わなくては永遠に豊かにはなれません。投資は自己資金だけでも、それなりのリターンが望めますし、自分の時間をあまり使わないで済むというのが圧倒的なメリットです。そして、複業です。小さな事業でも立ち上げることができれば、その資産価値は貯金ではなかなか及ばない金額となります。詳細は、「複業(副業)の資産価値~何故複業が高速であなたを豊かにするのか~」をご覧ください。
皆さんも明日からと言わず、今日から豊かになるための活動を始めてください。
投稿者プロフィール

- 国際金融コンサルタント、投資家
- 世界銀行グループ(ワシントンDC本部、新興国現地事務所)、投資銀行(ニューヨーク、ロンドン、東京)にて勤務。 世界各国で約50の投融資案件に携わり、新興国を含む世界の金融・経済情勢に精通。自己資産は世界中のあらゆる商品に投資。世界有数のビジネススクールを卒業し、世界銀行グループにおいても世界の一流の人材と親交を深める。一方で、冒険家・旅行家として世界140ヵ国へ歴訪。傍ら、アフリカ、欧州等の大陸最高峰への登頂を果たす。
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